パワコン?謎の消費電力増加 その3

先に「昼と夜の消費電力の差は、時刻によって切り替わっているだけと判断できます。このような動作が想定されるのはパワコンです。次回以降パワコン観点で検討を行います」と書きましたが、今回はこの点について確認してみます。
 まず、なぜパワコンに着目したかですが、このサイト2では、1台の”KP55M-J4-SS”(パワコン)を使用しています。このパワコンの仕様として「 消費電力(夜間(交流側)) 0.5W、11.5VA(Typ.)」の記載があります。
http://www.solar-frontier.com/jpn/residential/products/pdf/discontinued/KP55M-J4-SS-A_KP44M-J4-SS-A.pdf
また、パワコン自体の表示器が、昼間は発電量が表示されているが、夜間は表示が滅灯し明らかに昼と夜で動作状態が切り替わり 消費電力量も変わっていることがわかります。
つぎの情報を見ると、パワコンの機種は違いますが、表示を滅灯したときより点灯したときの消費電力が大きいこともわかります。
http://www.faq.energy-innovation.omron.co.jp/print/faq/9

このグラフから、夜間の消費電力は0.26kW、昼間の消費電力は0.17kWで、その差は0.09kWつまり、90Wの差があることがわかります。
パワコンの使用に書かれた消費電力とは2桁ほど違っているので、本当にこれがパワコンの消費電力なのかは疑問です。 そこで、昼間から夜間の消費電力に切り替わる時刻がどのように推移するかを確認するために日ごとの18.19,20,21時それぞれの消費電力量をプロットしました。


この結果から、昼間から夜間の消費電力に切り替わる時刻は日々徐々に一定に変化しており、日没時刻から算出したと推測します。このような挙動をするのはパワコンなど太陽光発電システムくらいしか思いつきません。 パワコンの消費電力は0.5Wなのか、90Wなのか、パワコン以外に夜間電力消費が発生するものがあるのか確認してみます

ここまでの状況から、電力量が大きいかどうかの確認は必要だが、パネルが故障するなど、長期間発電量がゼロの場合、パワコンが無駄に電力消費するということがわかりました。発電システムの故障を検出したら、放置せずにすぐに修理するとか接続を切るとか処置をするべきでしょう。放置や変な処置をすると、淡路の風力発電のような事故につながるかもしれないので故障を早期に気付ける仕組みも重要そうです。