1. 導入:検討から実施へ
前回の「検討編」では、サイトの運営費を少しでも補う目的で、Google AdSenseを利用した収益化を検討しました。
当時の試算では「月数百円~数千円程度」と控えめな見込みでしたが、実際に試してみることにしました。
今回はその「実施編」として、AdSenseの申請から導入、初期設定までの流れと、途中で引っかかった点をまとめておきます。
細かい操作手順はGoogle公式のヘルプや設定画面に譲り、この記事では「現場で気づいたこと」「落とし穴になりやすい部分」を中心に紹介します。

2. 導入準備と申請手続き
■ 審査申請からの経過
最初の申請はスムーズに進むかと思いましたが、3日目で審査落ち。
原因を調べると、同じGoogleアカウントでAdMob(アプリ広告)の申請が並行して進んでいたことが判明。AdMobの方をアップグレードしたうえで、AdSenseを再申請しました。
結果として、審査期間はやや長引きましたが、AdMobとAdSenseの関係を理解するよい機会になりました。
Googleの広告管理は共通アカウントに紐づくため、同時進行している申請やサービスがあると干渉することがあります。
■ HTMLコードの埋め込み
審査時には、AdSenseの管理画面で提示されるタグをサイトのトップページに埋め込みます。
WordPressを使っていないトップURL(静的ページ)だったため、貼り付けは比較的簡単でした。
再申請時には、古いタグを残したままだと混乱のもとになるため、古いものを削除してから新しいコードを入れるのが正解です。
■ “引っかかりポイント”
- Cookie同意バナー(プライバシーポリシー)が必須
以前作っていたアイコンバーがそのまま流用できたため、見た目も違和感なく設置できました。 - ヘッダー追加の設定箇所が分かりづらい(WordPress)
プラグインで挿入する方法を探すのにやや手間取りました。 - 管理画面のステータスが「準備中」のまま数日続く
審査完了まで1週間以上かかる場合もあるようです。気長に待つのが良さそうです。
3. 広告掲載設定と初期の挙動
広告の配置は、まずは自動最適化をオンを選びました。自動広告はオフになっています(オンにならない?)
理由は単純で、「とりあえずどう出るか見たい」「手動だと掲載数が極端に少なくなる可能性がある」からです。
現時点では広告の配信待ちですが、配信開始後には次のような観点で確認していく予定です。
- ページデザインへの影響(読みやすさ・速度の変化)
- 想定以上に広告が多く出るケース
- コンテンツと無関係な広告が混ざる傾向
これらを見ながら、カテゴリーの制限や位置調整を行う方針です。
見にくいなどあればコメントください。読みやすさ重視で調整いたします。
4. 実際の収益とアクセス傾向(初期観測)
広告配信が始まったら、1〜2週間ほどのデータを観察する予定です。
クリック数や表示回数、AnalyticsでのPVや滞在時間の変化を比較して、広告を入れても読者体験が変わらないかを見極めます。
収益額そのものは公開しませんが、検討編の試算(数百〜数千円/月)と照らし合わせて、どの程度の差が出るかを確認するつもりです。
5. トラブル・課題とその対応
これまでの準備段階で見えてきた課題、そして今後起こりそうなポイントは以下の通りです。
- 審査が通るまでの期間が意外に長い:このサイトでは準備中になってから準備完了になるまで10日ほぼかかりました。
- 広告が表示されない期間がある:審査中や初回配信時は「空白」になるのが仕様。
- レイアウト崩れ:自動広告がページ幅を超えるケースあり。
- 広告内容のミスマッチ:医療・技術系記事に美容・通販広告が出るなど。
このあたりは、AdSenseの「広告レビューセンター」や「カテゴリー除外設定」を活用してコントロールしていく予定です。
6. 持続可能性と今後の方針
AdSenseを導入してみて改めて感じたのは、広告は目的ではなく手段だということです。
本サイトの目的は、あくまで「情報共有と知の蓄積」。広告収益はその維持を支える“補助的な要素”にすぎません。
今後は、AdSenseをベースにしつつ、場合によってはスポンサー枠(直接広告)のような形も検討していきます。
その際も、「読者の信頼を損なわない」ことを最優先に据えます。
7. まとめ:やってみて感じた「現実的な収益化」
- AdSenseの導入は思った以上に手続きが多く、同時申請にも注意が必要。
- 導入後も調整や管理が続くが、運営継続の一助になるのは確か。
- 広告収益は「目的」ではなく「維持の支え」として考えると、気持ちも楽になる。
これから導入を検討している人に伝えたいのは、焦らず、サイトの価値を損なわない範囲で取り入れること。
クリック率や広告単価を気にしたり、「読者が安心して訪れる場所」であることを優先したりすることよりも、書きたいことを書いていく方針で続けようと思います。