WordPress 5.2.2の修正内容 と脆弱性  

WordPress5.2.2のことを書く前に、以前に書いたWordPress脆弱性で完結できていないものを再確認します。
まず以前に書いたCVE-2017-6514について書きます。JVNのDBには2019/6/6に登録されています。これは私がここに投稿した日より2週間ほど遅い。JVNの情報から修正内容など新たに分かる情報はありませんでした。最近の動きは6/14にある脆弱性チェックツールで検出できるように強化されたことが情報公開されています。このタイミングでの情報公開なのでWordPressの修正コードなどの情報をもとにチェックルールを作成したものと推測されます。まだWordPress側では脆弱性情報が公開されていません。現在関係機関と公開に向けて調整しているのではないかと推測します。
つぎに、WordPress5.2.1の修正情報の再チェックです。前回チェックしたときに内容チェックに終始して、後で更新されることは想定していませんでした。ぱっと見た範囲では、変わっていません。この状況だと更新される可能性がありそうです。
さて、本題のWordPress5.2.2の修正内容についてです。13件のバグ修正とWordPress5.2で追加したサイトヘルス機能をちょっと更新したとリリース情報には記載されています。

#45094 #46289 #46997 #47227 #47429 #47558 #47475 なし

#46749 4.3

#46881 #46957 #46960 #47070 #47158 5.2

作り込みバージョンの記載がないもの7件、4.3が1件、5.2が5件です。
バージョンの記載がないものの修正内容は次ように、脆弱性に関係しそうな記述はありませんでした。
#45094 ダッシュボードのいくつかのエレメントでフォーカスされない
#46289 メディアモーダルでのナビゲーションアローのリンク先間違い
#46997 テーマの更新でリンクが動作しない
#47227 サイトヘルスタブの文字列修正 → 5.2での強化分の修正
#47429 更新パッケージ
#47558 更新ページのアップデート → 5.2.2で勝手にアップデートした件でしょう
#47475 typoの修正

脆弱性に該当しそうな修正内容の情報はありません。5.2.2は”セキュリティ更新”として更新が自動適用されたり、修正公開の事前情報など脆弱性対処をしたりした状況と推測される状況なので、セキュリティ修正がリポジトリには登録されたソースコードはあるが、公開された修正項目には情報がないという状態だと思われます。
 以上の状況から、別途公開済みの5.2.2か5.2.1で修正された脆弱性情報が後日公開されるものと推測されます。


それから、サービス停止を引き起こしかねないアップデートを勝手に適用するというはそれ自体がDOSの脆弱性と言ってしまってもよいのではないでしょうか。サービス停止したことを自動検知して自動リカバリするとかいろいろな対処がありそうです。