温度測定、3か月以上の長期間ロギング環境の整備に向けて事前準備

先の「コンクリート劣化の原因調査」の検証のためのデータ採取の1つとして温度の情報を収集蓄積する。 4ポイント(壁3点と気温)を収集することにした。 4か所を収集蓄積し、リアルタイムでクラウド等に上げる仕組みの構築は比較的簡単そうではあるが、20万円程度かかる見込みとなった。そこで、リアルタイムでのアップロードはあきらめ、逐次データ吸い上げでアップロードする方式として、後述の構成で、6万円程度で環境整備を行うことにした。

測定方式と使用機器

 下の写真の通りTタイプ熱電対(100m分を用意)を使用し、ロギングにはT&D MCR‑4TC(日本の T&D Corporation:4 チャンネル 熱電対データロガー)を利用することにした。


MCR-4TCの実物は次の通り

とりあえず、1ch分熱電対を作成して、1日分の外気温を測定してみました。10秒間隔で測定しています。PCから設定できるものもありますが、基本は本体で設定操作が必要です。特に、測定開始の操作は本体側の操作が必要でした。 PCソフトの画面構成的にはPC操作で測定開始できそうに見えますが、MCR-4TCでは使えない。

測定できそうな結果がえられたので、4ch分熱電対を作成しました。そして、下の写真のように氷水を使って0℃の測定精度チェックをしてみました。

下グラフは氷水を使ってのチェックしたときの結果です。コップ面に近い水は4℃程度までしか下がらない感じでした。中央の氷に囲まれた当たりがほぼ0℃に近い0.3℃くらいでした。

グラフの温度レンジが広すぎてあれですが、4chともにうまく測れています。測定点がここまで細かくとれると、この温度変化の動きでプラトー領域(※参考情報参照)を見ることで、凍結開始タイミングを確認できそうです。
MCR-4TCは1分間隔で4ch測定する場合、140日分ほどデータをロギングできるのでこの測定にはぴったりです。また、ロギングしながらデータを吸い上げることができるので、ほとんど切れ目なく測定し続けることができそうです。

参考情報

化学講座 第46回:凝固点降下
https://www.sidaiigakubu.com/examination-measure/chemistry/46/

冷却曲線と凝固点降下【高校化学】溶液の性質#6
https://www.youtube.com/watch?v=GKnf_UetCOg